トスカーナを巡る拠点といえばフィレンツェ。そこから行ける町のなかでも、丸1日かける価値がもっとも高いのがシエナです。地域列車1本で、世界でも屈指の美しい広場を中心に築かれた、城壁に囲まれた中世の街の麓に着きます。列車、所要時間、1日のプランまで、具体的にご案内します。
列車について知っておきたいこと
列車はフィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から出発し、シエナまで約1時間30分。1時間に1本ほど走っています。直通もあれば、エンポリで簡単に乗り換える列車もあります。地域路線なので高速列車はなく、事前予約も不要。運賃は片道約€10の固定料金で、駅へ行ってそのまま乗れます。
乗っている時間も、旅の楽しみのひとつです。フィレンツェの郊外を抜けると、車窓は絵はがきのようなトスカーナの景色に変わります。ブドウ畑、オリーブの段々畑、糸杉が並ぶ丘の稜線、ところどころの丘の上の村。
駅から旧市街へ
初めて訪れる人がよくつまずくのが、シエナ駅は歴史地区の約2km下、丘のふもとにあることです。遠くはありませんが、上り坂です。いちばん楽なのは、駅の近くから旧市街の方向へ上がる、屋根つきのエスカレーター(スカーレ・モービリ)か、頻繁に走る市バスを使うことです。景色よりも中心部に直接着くことを優先するなら、フィレンツェからの直通バス(アウトリネー・トスカーネ/フリックスバス)が、街の中心のより近くで降ろしてくれます。ただし、列車の車窓の景色とは引き換えです。
シエナの1日
城壁の内側に入れば、シエナはコンパクトで歩きやすい街です。ゆったりした1日の流れは、次のとおりです。
- カンポ広場。まずはここから。貝殻の形をしたレンガ敷きの広場は、パラッツォ・プッブリコへ向かってゆるやかに傾き、夏に2回行われる有名な競馬「パリオ」の舞台になります。コーヒーを片手に、広場を移ろう光を眺めましょう。
- マンジャの塔。14世紀の塔の400段あまりの階段を上れば、屋根の連なりからトスカーナの丘まで見渡せます。
- シエナ大聖堂(ドゥオーモ)。イタリアを代表するゴシック大聖堂のひとつ。外観も内部も白黒の大理石の縞模様で、象嵌の大理石の床は1年のうち一部の期間だけ公開されます。
- コントラーダを歩く。シエナは17の歴史的な地区に分かれていて、それぞれに旗とシンボルがあります。主な見どころの間の小道を歩くだけでも、旅の醍醐味の半分です。
トスカーナの2か所めぐり
早めに出発すれば、シエナをもうひとつのトスカーナの名所と組み合わせられます。ピサは別の日に気軽に足せる行き先で、近くのサン・ジミニャーノ(中世の塔の町)へは、シエナから地域バスで行けます。乗り換えや所要時間、宿泊まで任せたいなら、プランナーが30秒ほどでまとめてくれます。
実用情報
完全な時刻表、現在の運賃、帰りの便については、専用のフィレンツェ〜シエナの電車ガイドをご覧ください。予約の準備ができたら、全便を比べて、ひとつの場所で座席を確保できます。スマホで使える電子チケットなので、駅で並ぶ必要もありません。